店頭でパッケージを手に取ったとき、あるいは商品ページを開いたとき、「ホワイトニング」という言葉が目に入ります。ただ、その言葉が歯科医院で受ける施術と同じものを指しているのかどうかまでは、たいてい説明されていません。
判断の材料は、実は公式サイトのなかにあります。効果として書かれている一文を読めば、何をする製品なのかが分かります。 ここでは公式に公開されている情報をもとに、この製品でいう「白くする」が何を指すのか、そして自分の黄ばみに届くのかを切り分けられるところまで整理します。
マービスとは(公式に公開されている情報)
日本の公式サイトで確認できる内容を整理すると、次のようになります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ブランド | イタリア・フィレンツェで誕生したデンタルケアブランド |
| 特徴 | ファッション性のあるパッケージと、豊富なフレーバー |
| 容量 | 75mL(25mLサイズもあり) |
| 原産国 | イタリア |
| 国内正規輸入元 | 株式会社UPPER HOUSE |
デザインと香りが前面に出たブランドで、日々の歯みがきの時間そのものを楽しむという位置づけが打ち出されています。バスルームに置いておく道具としての魅力は、この製品を選ぶ理由として十分に成立します。
そのうえで、歯の色に関わる部分を見ていきましょう。
公式が説明する「ホワイトニング効果」の起点
公式の商品説明には、こう書かれています。
ブラッシングにより歯垢を除去し、生み出されるホワイトニング効果が素敵な笑顔をつくります
注目したいのは語順です。効果の起点は「ブラッシングにより歯垢を除去し」という部分にあります。歯垢や表面の付着物が取れることによって、もとの歯の色が見えるようになる。これが「ホワイトニング効果」として説明されている中身です。
歯そのものの色を内側から変える、いわゆる漂白とは、指しているものが違います。同じ「白くする」という言葉でも、表面の付着物を落とすのか、歯の内部の色素を分解するのかで作用する場所が変わります。
つまり、原因が表面の着色なら届く可能性があり、歯そのものの色なら別の手段が要る、という切り分けになります。
歯そのものの色を変える成分が市販品に入らない理由
「もっと強い市販品を探せば、歯そのものの色も変わるのでは」と考えたくなるところですが、その道筋は存在しません。
歯の内部の色に作用するには、過酸化水素や過酸化尿素といった成分が要ります。これらは歯科医師などの資格を持つ人でなければ扱えないものです。そのため、店頭や通販に並ぶ歯みがき類にこれらが配合されることはありません。製品の設計というより、制度上そうなっているという話です。
歯の内部に働きかける仕組みはホワイトニングの仕組みとは?で、自宅で行う方法についてはホームホワイトニングとは?で解説しています。
ここから導けるのは、市販の歯みがきと歯科で行う方法の関係は「強さの違い」ではなく「作用する場所の違い」だということです。
自分の黄ばみがどちらに当たるかは、口の中を見てもらえばその場で分かります。
正規品と並行輸入品の違い
海外製の製品を選ぶうえで、押さえておきたい点があります。公式サイトが注意を促している内容です。
国内の正規品には、株式会社UPPER HOUSEの表記があります。 製品の裏面にある法定ラベル(商品説明シール)の製造販売元・正規輸入元の欄で確認できます。
そして、見分け方としてもう1つ明示されているのがフッ素です。公式サイトには「日本ではフッ素配合の製品の取扱いはございません。フッ素配合製品は全て非正規品です」と書かれています。パッケージにフッ素配合の表示があれば、正規の輸入品ではないということになります。
並行輸入品について公式が挙げている懸念は、次のようなものです。
- 検品の基準が日本と異なることがある
- 成分や品質が正規品の基準と異なる場合がある
- 製造から時間が経過し、品質が変わっているものが含まれることがある
- 保管状況によって刺激や異臭、劣化が生じているものがある
見た目に問題がなくても内部で変質している可能性がある、とも案内されています。口に入れるものである以上、価格だけで選ぶ前に確認しておきたい部分です。
原因別に、どこまで届くか
自分の黄ばみに届くかどうかは、原因によって決まります。
| 黄ばみの原因 | 市販の歯みがき | 歯科のクリーニング | 歯科のホワイトニング |
|---|---|---|---|
| 表面に付いた着色(コーヒー・茶・ワインなど) | 届く可能性がある | 届く | 届く |
| 歯石の下に隠れた着色 | 届かない | 届く | — |
| 歯そのものの色(象牙質の色・加齢による変化) | 届かない | 届かない | 届く |
| 詰め物・被せ物・差し歯の色 | 届かない | 届かない | 届かない |
厄介なのは、自分の黄ばみがどれに当たるのかは見た目では判断しにくいことです。表面の着色も歯そのものの色も、鏡に映れば同じように「黄ばんでいる」と見えます。見分け方は歯の黄ばみを取る方法は原因で決まるにまとめました。
表のなかで見落とされやすいのが、真ん中のクリーニングです。歯みがきでは届かない歯石の下の着色まで落とせるうえ、歯周病の治療の一環として行う場合は保険が使えることもあります。
なお、歯科で行うホワイトニングの費用は、自宅で進める方法で20,000〜40,000円程度が目安です。内訳はホワイトニングの値段はいくら?で、医院で受けられる内容は歯医者のホワイトニングは何が違う?で解説しています。
※ホワイトニングは自由診療(保険適用外)です。本記事で示す金額はいずれも一般的な費用の目安であり、特定の医院の料金ではありません。
・主なリスク・副作用:施術中や施術後に歯がしみる(知覚過敏)、歯ぐきの一時的な白濁や刺激感、時間の経過にともなう色調の後戻りが生じる場合があります
・受けられない場合:無カタラーゼ症の方、妊娠中・授乳中の方、未治療の虫歯や重度の歯周病がある方などは受けられない場合があります
・効果の感じ方や必要な期間には個人差があります
役割を分けて使うという考え方
作用する場所が違うということは、裏を返せばどちらか一方を選ぶ話ではないということでもあります。
歯そのものの色を明るくしたあと、表面に着色が溜まっていけば、見た目の印象は元へ戻っていきます。日々のケアで表面の着色を溜めないようにしておけば、色の戻り方は緩やかになります。
毎日の歯みがきが楽しみになる製品を選ぶことには、その意味で実利もあります。続けやすさは、そのままケアの継続につながるためです。役割分担として捉えると、両方に居場所があります。
マービスに関するよくある質問
使えば歯そのものの色も変わりますか?
公式が説明している効果は、ブラッシングによって歯垢を除去することを起点としたものです。歯の内部の色を変える成分は、制度上、市販の歯みがき類には配合されません。
毎日使っても大丈夫ですか?
表示された使い方の範囲であれば問題ありません。量を増やしても作用する場所が変わるわけではないため、規定量を守るほうが合理的です。
通販で安く売っているものは正規品ですか?
裏面の法定ラベルで製造販売元・正規輸入元を確認するのが確実です。国内正規品には株式会社UPPER HOUSEの表記があります。また、フッ素配合の表示があるものは正規の輸入品ではないと公式が案内しています。
矯正中でも使えますか?
装置がついている部分は磨き残しが出やすく、器具に触れる製品の可否は治療内容によって変わります。使ってよいかどうかは、担当の歯科医師に確認してから判断しましょう。
まとめ|公式の言葉どおりに読めば、届く範囲が分かる
マービスの公式サイトは、効果を「ブラッシングにより歯垢を除去し、生み出されるホワイトニング効果」と説明しています。起点は歯垢の除去であり、歯そのものの色を内側から変える漂白とは、指しているものが違います。
歯の内部の色に作用する成分は、資格を持つ人でなければ扱えません。市販品に配合されないのは制度上の理由であって、探せば見つかるという性質のものではありません。
購入時にもう1つ確認したいのが、正規品かどうかです。裏面の法定ラベルに記された正規輸入元と、フッ素配合の有無。この2点で見分けられると公式が案内しています。
そして、自分の黄ばみが表面の着色なのか歯そのものの色なのかは、鏡では分かりません。ここを確かめてから手段を選べば、選択がかみ合います。
東京池袋矯正歯科のホワイトニング
通院の負担を抑えたい方に向けて、オンライン診療と自宅でのケアで進めるホワイトニングをご用意しています。3Dスキャンで採得した歯型からオーダーメイドのマウスピースを作成し、歯科医師の診断のもとでホワイトニング剤と知覚過敏抑制剤をお届けします。
- 診察はオンラインで完結。マウスピースをお持ちの方は来院いただく必要がありません
- 歯型に合わせたオーダーメイドのマウスピースで、薬剤を歯の隅々まで行き渡らせます
- しみる症状に備えた知覚過敏抑制剤を同梱。経過はLINEでご相談いただけます
※ホワイトニングは自由診療(保険適用外)です。
・治療内容:マウスピースを用いたホームホワイトニング
・標準的な費用:初月22,000円(税込/マウスピース作成を含む)、2ヶ月目以降11,000円/月(税込)。マウスピースをお持ちの方は初月11,000円(税込)
・主なリスク・副作用:施術中や施術後に歯がしみる(知覚過敏)、歯ぐきの一時的な白濁や刺激感、時間の経過にともなう色調の後戻りが生じる場合があります
・受けられない場合:無カタラーゼ症の方、妊娠中・授乳中の方、未治療の虫歯や重度の歯周病がある方などは受けられない場合があります
・効果の感じ方や必要な期間には個人差があります

