同じ名前の製品が、10%から45%まで数字を変えて並んでいる。価格に大きな差がないなら、数字の大きいほうを選んだほうが早く白くなるのではないか——そう考えたくなる場面です。
ただ、その前に押さえておきたいことがあります。この数字は「働く成分の濃度」ではありません。 何の濃度なのかが分かると、数字の並びの意味が変わって見えてきます。
結論:「10%」は過酸化尿素の濃度で、働く成分はその約3分の1
オパールエッセンスは、歯科医院で扱われるホームホワイトニング用のジェルです。製品名に付いている数字は、過酸化尿素の濃度を指しています。
過酸化尿素は、口の中で過酸化水素と尿素に分かれます。歯の色に働きかけるのは、このうち過酸化水素のほうです。そして生じる過酸化水素は、もとの過酸化尿素の濃度のおよそ3分の1にあたります。
| 表示 | 何の濃度か | 実際に働く過酸化水素 |
|---|---|---|
| 10% | 過酸化尿素 | 3〜4%程度 |
つまり「10%」という表示は、実質としては3〜4%程度の過酸化水素を、時間をかけて働かせる設計だということになります。歯が白くなる作用そのものはホワイトニングの仕組みで解説しました。
公式に示されている製品の区分
製造元であるウルトラデント社の日本語公式サイトには、次の内容が示されています。
| 項目 | 公式の記載 |
|---|---|
| 製品名 | オパールエッセンス10%-過酸化尿素10% ホームホワイトニング材 |
| 区分 | 医療機器(医療機器承認番号:21800BZG10006000) |
| 主成分 | 過酸化尿素10% |
| 使用期間・保管 | 36ヶ月、要冷蔵 |
| 特徴 | 粘性が高く、トレイから漏れ出ることが少ない |
| 種類 | 無味無臭のレギュラーとミント味の2種類 |
注目したいのは「医療機器」という区分と、承認番号が付いている点です。 これは、国内の制度のなかで用途と安全性について確認を受けたうえで流通していることを意味します。
国内で承認されているのは10%
通販サイトでは15%・20%・35%・45%といった表示も見かけますが、国内で承認されているのは10%です。 それより高い濃度のものは、国内の承認を受けた製品としては流通していません。
数字が並んでいることと、その数字が国内で承認されていることは、別の話です。濃度の数字を見るときは、承認の範囲の内側かどうかを合わせて確認してください。
市販の歯磨剤とは制度上の位置づけが違う
ドラッグストアで手に入る「ホワイトニング」と書かれた歯磨剤の多くは、化粧品または医薬部外品という区分です。これらは歯の表面に付いた着色を落とす方向の製品で、歯の内部の色に働きかける設計ではありません。
区分が違えば、届く範囲も違います。市販品やサロンで受ける方法との違いはセルフホワイトニングの効果はどこまで?にまとめました。
自分の歯がどの手段で変わる余地があるのかは、状態を見てもらえば分かります。
濃度と装着時間はセットで設計されている
濃度の違いは「強さの違い」ではなく、1日の使い方の違いとして設計されています。
薬剤が働く量は、おおまかに言えば「濃度 × 時間」で決まります。濃度が低ければ長く装着し、濃度が高ければ短い時間で切り上げる。どちらも、同じくらいの反応を別の配分で起こすための組み合わせです。
このため、濃度を上げても完了までの期間が短くなるとはかぎりません。 変わるのは1日あたりの装着時間のほうです。
- 生活のリズムのなかで、長時間の装着が取りやすい人
- まとまった時間は取りにくく、短時間で済ませたい人
どちらに合わせるかで選択肢が変わります。自宅で行う方法の全体像はホームホワイトニングとは?をご覧ください。
なお、濃度を上げると歯がしみやすくなる傾向もあります。装着時間が短くなる代わりに、刺激の感じ方が変わるという関係です。
言い換えると、濃度の選択は「早さ」の選択ではなく「1日のどこに時間を割くか」の選択だということになります。就寝中に装着する形が合う人もいれば、帰宅後の数時間で済ませる形が合う人もいる。生活の側から決めるほうが、結果として続けやすくなります。
数字を上げても、到達点は変わらない
もう1つ押さえておきたいのが、どこまで明るくなるかは薬剤の濃度ではなく、歯の側で決まるという点です。
到達点を左右するのは次のような条件です。
| 条件 | 何が変わるか |
|---|---|
| もともとの歯の色 | スタート地点が違えば、同じ処置でも見え方が変わる |
| エナメル質の厚み・透明度 | 内側の象牙質の色がどれだけ透けるか |
| 変色の由来 | 表面の着色か、内部の色か、薬剤による変色か |
濃度を上げれば、そのぶん短時間で反応が進みます。ただし、歯が本来持っている色の範囲を超えて明るくなるわけではありません。 数字を上げることと、目標に届くこととは別だと考えてください。
黄ばみの原因ごとに手段が変わる話は歯の黄ばみを取る方法は原因で決まるにまとめました。
歯科医院で扱う薬剤は何が違うのか
同じ製品名でも、歯科医院を通して受け取る場合には前後に工程が付きます。
- 口の中を診てから出される。未治療の虫歯や歯ぐきの炎症があると、先にそちらを整える
- 歯の形に合わせたトレーとセットで設計される。既製のトレーでは薬剤が均一に行き渡らないことがある
- 保管の条件を伝えたうえで渡される。オパールエッセンスの場合、公式に「要冷蔵」と示されている
3つめは見落とされやすいところです。熱や光の影響を受けると、薬剤の働きは落ちていきます。夏場に持ち歩いたり、洗面台の日が当たる場所に置いたりすると、それだけで条件が変わってしまいます。ジェルの扱い方や使用期限についてはホームホワイトニングのジェルとは?で詳しく解説しました。
「同じ製品を使えば同じ結果になる」とはかぎらないのは、この前後の工程が結果を左右するためです。薬剤は手段の1つであって、それだけで完結する処置ではないと考えてください。
自宅で行う方法の費用は、マウスピースの作成と薬剤を合わせて20,000〜40,000円程度が目安です。
※ホワイトニングは自由診療(保険適用外)です。本記事で示す金額はいずれも一般的な費用の目安であり、特定の医院の料金ではありません。
・主なリスク・副作用:施術中や施術後に歯がしみる(知覚過敏)、歯ぐきの一時的な白濁や刺激感、時間の経過にともなう色調の後戻りが生じる場合があります
・受けられない場合:無カタラーゼ症の方、妊娠中・授乳中の方、未治療の虫歯や重度の歯周病がある方などは受けられない場合があります
・効果の感じ方や必要な期間には個人差があります
オパールエッセンスに関するよくある質問
濃度が高いほど白くなりますか?
濃度が高いと、短い装着時間で同じくらいの反応が進みます。ただし到達する明るさそのものは歯の側の条件で決まるため、濃度を上げれば上げるほど明るくなるという関係ではありません。
10%と15%では仕上がりが変わりますか?
変わるのは主に1日の装着時間です。国内で承認されているのは10%なので、その前提で使い方を組み立てることになります。
冷蔵庫で保管する必要がありますか?
オパールエッセンスの公式サイトには「要冷蔵」と記載されています。熱や光に当たると薬剤の働きが落ちるため、渡されたときの指示に従って保管してください。
歯がしみるときは濃度を下げればいいですか?
濃度を下げる、装着時間を短くする、日を空けるなど、調整の方向はいくつかあります。自己判断で続けるより、しみ方の程度を伝えて組み立て直してもらうほうが確実です。
まとめ|数字は「強さ」ではなく「1日の使い方」を決めている
オパールエッセンスの製品名に付く「10%」は、過酸化尿素の濃度を指しています。実際に歯に働く過酸化水素はその約3分の1、3〜4%程度です。
公式に示されているのは、区分が医療機器であること、承認番号が付いていること、要冷蔵で使用期間が36ヶ月であることの3点です。そして国内で承認されているのは10%にあたります。
濃度の違いは強さの差ではなく、1日の装着時間の配分の差として設計されています。数字を上げても、到達する明るさは歯の側の条件で決まる——ここを押さえておけば、数字の並びに振り回されずに選べるはずです。
東京池袋矯正歯科のホワイトニング
通院の負担を抑えたい方に向けて、オンライン診療と自宅でのケアで進めるホワイトニングをご用意しています。3Dスキャンで採得した歯型からオーダーメイドのマウスピースを作成し、歯科医師の診断のもとでホワイトニング剤と知覚過敏抑制剤をお届けします。
- 診察はオンラインで完結。マウスピースをお持ちの方は来院いただく必要がありません
- 歯型に合わせたオーダーメイドのマウスピースで、薬剤を歯の隅々まで行き渡らせます
- しみる症状に備えた知覚過敏抑制剤を同梱。経過はLINEでご相談いただけます
※ホワイトニングは自由診療(保険適用外)です。
・治療内容:マウスピースを用いたホームホワイトニング
・標準的な費用:初月22,000円(税込/マウスピース作成を含む)、2ヶ月目以降11,000円/月(税込)。マウスピースをお持ちの方は初月11,000円(税込)
・主なリスク・副作用:施術中や施術後に歯がしみる(知覚過敏)、歯ぐきの一時的な白濁や刺激感、時間の経過にともなう色調の後戻りが生じる場合があります
・受けられない場合:無カタラーゼ症の方、妊娠中・授乳中の方、未治療の虫歯や重度の歯周病がある方などは受けられない場合があります
・効果の感じ方や必要な期間には個人差があります

