前歯が1本だけ暗い。神経を取った歯がだんだん黒ずんできて、笑うときに口元を隠すようになった——そういう状態を戻す処置がウォーキングブリーチです。
ところが値段を調べると、5,000円と書かれた案内もあれば、30,000円と書かれた案内もあります。この幅は、処置の中身が違うからではなく、何を1単位として数えているかが違うために生まれています。 数え方さえ分かれば、自分の場合の総額はその場で計算できます。
結論:金額の幅は「何を1単位として数えているか」の違い
ウォーキングブリーチは、歯の内部に漂白剤を入れて封じ、1〜2週間おきに詰め替える処置です。1本を白くするまでに数回の詰め替えを重ねます。料金の表示は、ここで2通りに分かれます。
| 数え方 | 表示のされ方 | 総額の出し方 |
|---|---|---|
| 1回の薬剤交換ごと | 1回2,000〜5,000円程度 | 単価 × 交換回数(2〜4回) |
| 1本を白くするまで込み | 1本10,000〜20,000円程度 | 表示額がそのまま総額 |
つまり「5,000円」は1回分の単価、「30,000円」は回数を含んだ1本分、という読み方になります。同じ処置でも、前者は最終的に4回で20,000円になることもあり、後者は追加が発生しないこともある。比べるなら、単価どうしではなく総額どうしで並べてください。
医院により5,000〜30,000円という幅で案内されているのは、この2つの数え方に加えて、薬剤代を別に計上するかどうかの違いも重なるためです。
※ホワイトニングは自由診療(保険適用外)です。本記事で示す金額はいずれも一般的な費用の目安であり、特定の医院の料金ではありません。
・主なリスク・副作用:施術中や施術後に歯がしみる(知覚過敏)、歯ぐきの一時的な白濁や刺激感、時間の経過にともなう色調の後戻りが生じる場合があります
・受けられない場合:無カタラーゼ症の方、妊娠中・授乳中の方、未治療の虫歯や重度の歯周病がある方などは受けられない場合があります
・効果の感じ方や必要な期間には個人差があります
一般的なホワイトニングの相場はホワイトニングの値段はいくら?でまとめています。数え方の単位そのものが違うので、そちらの金額と直接は比べられません。
ウォーキングブリーチが必要になるのは、どういう歯か
対象は、神経を取った歯(失活歯)1本です。むし歯が深かった場合や、ぶつけて神経が死んでしまった場合に、時間をかけて内側から色が変わっていきます。
ここが費用の数え方を決めています。変色しているのは歯の内側なので、外から薬剤を塗る通常のホワイトニングでは色に届きません。歯が白くなる作用の届く範囲についてはホワイトニングの仕組みで解説しました。
通常のホワイトニングと何が違うのか
| 通常のホワイトニング | ウォーキングブリーチ | |
|---|---|---|
| 対象 | 神経のある歯。上下の見える範囲をまとめて | 神経を取った歯。1本単位 |
| 薬剤を置く場所 | 歯の表面 | 歯の内部(神経があった空間) |
| 数え方 | 1回・1コース単位 | 1本単位、または詰め替え1回単位 |
「本数が増えれば費用も増える」という点が、通常のホワイトニングとの一番大きな違いです。前歯を上下まとめて白くする処置とは、料金の組み立てが別物だと考えてください。
自分の歯がどちらに当てはまるのかは、状態を見てもらえば分かります。
総額を出すときに見落としやすい3つの処置
案内に載っている金額は、漂白そのものの費用であることが多く、前後の処置は別立てです。
① 根管治療のやり直し
ウォーキングブリーチは、根の治療が終わっていて根の先に問題がないことが前提です。レントゲンで炎症が見つかれば、先に根管治療をやり直します。
ここは色を白くするための処置ではなく、病気を治す処置なので保険が使える場合があります。自費と保険の境界の考え方はホワイトニングに保険は使える?にまとめました。
② 土台(コア)
漂白を終えたあと、歯を補強する土台を入れる場合があります。素材によって費用が変わる部分です。
③ 最終的な詰め物
薬剤を出し入れするために開けた穴を、最後に詰めて封じます。前歯なので色を合わせる必要があり、材料により費用が動きます。
※ホワイトニングは自由診療(保険適用外)です。本記事で示す金額はいずれも一般的な費用の目安であり、特定の医院の料金ではありません。
・主なリスク・副作用:施術中や施術後に歯がしみる(知覚過敏)、歯ぐきの一時的な白濁や刺激感、時間の経過にともなう色調の後戻りが生じる場合があります
・受けられない場合:無カタラーゼ症の方、妊娠中・授乳中の方、未治療の虫歯や重度の歯周病がある方などは受けられない場合があります
・効果の感じ方や必要な期間には個人差があります
見積もりを受け取ったときは、この3つが含まれているかどうかを確認しておくと、後から総額が動きにくくなります。
回数が増えると費用はどうなるか
薬剤の詰め替えは1〜2週間おきで、2〜4回が目安です。完了までの期間は2週間から2ヶ月程度を見ておきます。
1回ごとの料金設定であれば、回数はそのまま総額に乗ります。1本込みの設定であれば、回数が増えても表示額のままというところもあれば、既定の回数を超えた分だけ加算されるところもあります。
同じ「3,000円」でも、総額の出方はこう変わります。
| 料金の設定 | 2回で終わった場合 | 4回かかった場合 |
|---|---|---|
| 1回3,000円(交換ごと) | 6,000円 | 12,000円 |
| 1本15,000円(回数込み) | 15,000円 | 15,000円 |
回数が少なく済みそうなら前者が軽く、回数が読めないなら後者のほうが総額を固定できる、という関係です。どちらが自分に当てはまるかは、変色の程度によって変わってきます。
※ホワイトニングは自由診療(保険適用外)です。本記事で示す金額はいずれも一般的な費用の目安であり、特定の医院の料金ではありません。
・主なリスク・副作用:施術中や施術後に歯がしみる(知覚過敏)、歯ぐきの一時的な白濁や刺激感、時間の経過にともなう色調の後戻りが生じる場合があります
・受けられない場合:無カタラーゼ症の方、妊娠中・授乳中の方、未治療の虫歯や重度の歯周病がある方などは受けられない場合があります
・効果の感じ方や必要な期間には個人差があります
そのうえで、次の3点を開始前に聞いておきましょう。
- 何回分が表示額に含まれているか
- 超えた場合の1回あたりの追加額
- 途中で「ここまででいい」と判断できるか
この3点さえ押さえておけば、通いながら金額が読めなくなる事態を避けられます。
白くならなかった場合と、後戻りした場合の費用
漂白でどこまで明るくなるかは、変色の程度と経過した年数によって変わります。回数を重ねればどこまでも届く、という処置ではありません。 到達点の考え方は歯の黄ばみを取る方法は原因で決まるでも触れています。
満足のいく明るさに届かなかった場合、次の選択肢は歯科用のマニキュアや被せ物になります。被せ物は歯を削るぶん不可逆で、費用の桁も変わります。人工物の色と天然の歯を揃える順番についてはインプラントがあってもホワイトニングはできる?で解説しました。
色の戻りについても押さえておきましょう。半年前後から徐々に戻りはじめ、数年単位で色が戻ることが報告されています。戻ったときの再施術は、原則としてあらためて費用がかかります。 一度払えば維持されるものではない、という前提で予算を組んでおくほうが安全です。
削らない手段から試すという順番は、どの方法でも変わりません。まずは自分の歯がどの段階にあるのかを確かめるところからです。
ウォーキングブリーチの値段に関するよくある質問
保険は使えますか?
漂白そのものは見た目を整える処置なので自費です。ただし前段の根管治療は、病気を治す処置として保険の範囲に入る場合があります。同じ通院のなかで、保険と自費が分かれます。
前歯2本だと2倍になりますか?
1本単位で数える処置なので、おおむね本数分の費用がかかります。同じ日にまとめて処置できる場合、来院にかかる回数は増えないことが多いところです。
途中でやめたら、それまでの分だけの支払いになりますか?
1回ごとの料金設定であれば、受けた回数分になります。1本込みの設定では、前払いの扱いが医院ごとに違うため、開始前に確認しておいてください。
通常のホワイトニングと同時にできますか?
隣り合う歯との色の差が気になる場合、周囲の歯を明るくしてから内部の漂白の到達点を決めるという進め方をとることがあります。順番と費用の組み方は、状態を見たうえで決めていきます。
まとめ|見るのは金額ではなく、その金額が何回分か
ウォーキングブリーチの値段に5,000〜30,000円という幅があるのは、1回の薬剤交換の料金と、1本を白くするまでの総額が混在しているためです。単価どうしを比べても意味がなく、総額に直してから並べる必要があります。
総額を出すときは、漂白の費用に加えて、根管治療のやり直し・土台・最終的な詰め物という3つが別立てになっていないかを確認します。根管治療は保険の範囲に入る場合があるため、そこだけ扱いが変わります。
そして、色は半年前後から徐々に戻ります。再施術には再度の費用がかかるという前提で予算を考えておくと、後から迷いにくくなるはずです。
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※ホワイトニングは自由診療(保険適用外)です。
・治療内容:マウスピースを用いたホームホワイトニング
・標準的な費用:初月22,000円(税込/マウスピース作成を含む)、2ヶ月目以降11,000円/月(税込)。マウスピースをお持ちの方は初月11,000円(税込)
・主なリスク・副作用:施術中や施術後に歯がしみる(知覚過敏)、歯ぐきの一時的な白濁や刺激感、時間の経過にともなう色調の後戻りが生じる場合があります
・受けられない場合:無カタラーゼ症の方、妊娠中・授乳中の方、未治療の虫歯や重度の歯周病がある方などは受けられない場合があります
・効果の感じ方や必要な期間には個人差があります

