結婚式や撮影、面接など、人前に出る予定が決まると、歯の色が急に気になり始めることがあります。自宅で少しずつ進める方法もあるなかで、期限が決まっているとなると、歯科医院で短時間に進める選択肢が現実味を帯びてきます。
オフィスホワイトニングは、高濃度の薬剤を歯面に塗り、光を当てて色素を分解する施術です。1回でも変化を感じられることが多い一方、白さが続く期間は3〜6ヶ月ほどと短めです。なぜ短時間で変わるのか、施術直後の白さをどう見ればいいのか、回数と費用の目安、しみたときの対処、そして受けられないケースまでを順に見ていきます。
オフィスホワイトニングとは?歯科医院で行う短時間のホワイトニング
オフィスホワイトニングは、歯科医院で薬剤を歯の表面に塗り、専用の機器で光を当てて歯の色を変える施術です。歯科医師または歯科衛生士が行う医療行為で、自宅で自分で行うものではありません。
1回の施術にかかる時間は、おおむね30分から1時間程度。その日のうちに変化を感じられることが多く、期限が決まっている場面で選ばれやすい方法です。
クリーニングとの違い
歯科医院で受けられる処置のうち、クリーニングは歯の表面に付いた着色や歯石を取り除くものです。汚れが落ちれば見た目は明るくなりますが、到達するのは「もともとの歯の色」までにとどまります。
一方、オフィスホワイトニングは歯の内部にある色素そのものに働きかけます。コーヒーや紅茶による着色が主な原因であれば、クリーニングだけで気になる部分が解消することもあるため、まずどちらの状態なのかを診てもらうと無駄がありません。歯周病の治療の一環として行うクリーニングであれば、保険が適用されるケースもあります。
1回でも変化が出る仕組み
短時間で色が変わると聞くと、表面を削っているのではないか、白い塗料を塗っているのではないかと想像するかもしれません。実際に起きているのは、どちらでもありません。
高濃度の薬剤に光を当てて反応を強める
使われるのは高濃度の過酸化水素です。濃度はシステムによって幅がありますが、おおむね15〜35%程度。市販のオーラルケア製品に配合できる濃度には法律上の上限があるため、この濃度帯は歯科医院でしか扱えません。
そこに光を当てると、薬剤の分解が進み、歯の内部の色素を分解する反応が後押しされます。短い時間で一気に作用させる設計であり、自宅で行うホームホワイトニングが低濃度の薬剤を長時間かけて働かせるのとは、ちょうど対になる考え方です。
ただし、強く作用させるぶん、歯や歯ぐきへの刺激も出やすくなります。施術中に歯がしみたり、薬剤が触れた歯ぐきが一時的に白く見えたりするのは、この設計と関係しています。なお、オフィスホワイトニングで用いられる薬剤には、国内で医薬品として承認されていないものが含まれる場合があり、歯科医師の管理のもとでのみ扱われます。
施術直後の白さは、一部が一時的
ここは知っておくと納得感が変わるところです。施術の直後がいちばん白く見えますが、その白さには一時的な要素が含まれます。
施術中は歯の表面が乾燥した状態になり、実際より白く見えるためです。この見え方は数日のうちに落ち着き、そこで残った色が、その回で実際に得られた結果になります。
そのため、色を評価するタイミングは施術直後ではなく、数日後が適切です。比べる相手も、施術直後の見え方ではなく施術前の状態。ここを取り違えると、変化が出ているのに「すぐ戻ってしまった」と感じやすくなります。
何回必要?白さが続く期間
1回でも変化を感じられることは多いものの、目標の色まで進めたい場合は3〜5回のコースを組むのが一般的です。間隔を空けながら通い、少しずつ積み上げていきます。来院は最低1回※からで、どこまで重ねるかは目標の色によって変わります。
※通院回数は治療内容・個人の状態により異なります
白さが保たれる期間は3〜6ヶ月程度。短時間で一気に色を変えるぶん、自宅で時間をかけて進める方法よりも戻りは早めです。維持するには、期間を空けて追加の施術を受けるか、日々のケアを組み合わせる形になります。
もうひとつ押さえておきたいのが、到達できる白さは、その人の歯がもともと持っている条件に左右されるという点です。エナメル質の厚みや象牙質の色によって、届く範囲は変わります。回数を重ねれば際限なく白くなる、というものではありません。だからこそ、始める前にどのあたりまで期待できそうかを共有しておく意味があります。
費用の目安
費用は施術のシステムや回数によって幅が出ます。目安としては次のとおりです。
| 受け方 | 費用の目安(税込) |
|---|---|
| 1回あたり | 15,000〜40,000円程度 |
| 1回で仕上げる高濃度システム | 60,000〜80,000円程度 |
| 3〜5回のコース総額 | 50,000〜100,000円程度 |
同じ「1回」でも、使う薬剤や光照射の有無、施術範囲によって金額は変わります。回数券やコースの形で提示されることも多いため、総額と、その中に何回分・何が含まれるのかを確かめておくと判断しやすくなります。
※ホワイトニングは自由診療(保険適用外)です。上記は一般的な費用の目安であり、特定の医院の料金ではありません。
・主なリスク・副作用:施術中や施術後に歯がしみる(知覚過敏)、歯ぐきの一時的な白濁や刺激感、時間の経過にともなう色調の後戻りが生じる場合があります
・受けられない場合:無カタラーゼ症の方、妊娠中・授乳中の方、未治療の虫歯や重度の歯周病がある方などは受けられない場合があります
・効果の感じ方や必要な期間には個人差があります
金額の幅が大きいぶん、自分の歯にはどの進め方が合うのかを先に知っておくと選びやすくなります。カウンセリングでは、黄ばみの原因と到達しそうな範囲を診てもらえます。
ホームホワイトニングとの違い
自宅で進めるホームホワイトニングとは、薬剤の濃度と作用させる時間の設計が正反対です。
| オフィスホワイトニング | ホームホワイトニング | |
|---|---|---|
| 薬剤 | 高濃度の過酸化水素 | 低濃度の過酸化尿素など |
| 1回の時間 | 30分〜1時間程度 | 1〜2時間程度を毎日 |
| 変化の実感 | 1回でも感じられることが多い | 約2週間 |
| 白さが続く期間 | 3〜6ヶ月程度 | 6ヶ月〜1年程度 |
| 通院 | 回数分の来院が要る | 歯型を採ったあとは自宅中心 |
まとめると、速さと持ちは引き換えの関係にあります。期限が決まっていて短期間で変えたいならオフィス、戻りにくさや通院の少なさを重視するならホーム、という選び方が基本形です。両方を組み合わせて、最初に医院で立ち上げてから自宅で維持する進め方もあります。
自宅で進める方法の中身はホームホワイトニングとは?で詳しく解説しています。
受ける前に知っておきたい点と、受けられないケース
進める前に押さえておきたい点が3つあります。
- しみやすい。高濃度の薬剤を短時間で作用させるため、知覚過敏の症状が出ることがある
- 白さが続く期間が短め。3〜6ヶ月を目安に、維持の方法まで含めて考えたい
- 詰め物・被せ物・差し歯の色は変わらない。薬剤が働くのは天然の歯だけなので、前歯に人工物がある場合は、天然の歯を先に白くしてから色を合わせる、といった順番の設計が要る
とくに3つ目は仕上がりの印象を左右します。人工物と天然の歯の色が離れてしまうと、かえって目立つこともあるため、最初の相談で口の中全体を診てもらうことが大切です。
受けられないケース
- 無カタラーゼ症の方
- 妊娠中・授乳中の方(胎児や乳児への影響が明らかでないため)
- 未治療の虫歯や重度の歯周病がある方(先に治療を済ませる流れになります)
自分が該当するかどうかは、口の中を診てもらわないと判断がつきません。虫歯や歯周病の有無も含めて、最初の診察で確かめておくと安心です。
オフィスホワイトニングに関するよくある質問
1回でどのくらい白くなりますか?
変化を感じられる方が多い一方で、どの程度変わるかは歯の状態によって幅があります。判断は施術直後ではなく、数日たって色が落ち着いてからにすると実態に近くなります。
しみたときはどうすればいいですか?
その場で歯科医師や歯科衛生士に伝えてください。照射時間を短くする、薬剤の量を調整するといった対応が取られます。施術後にしみる場合も、知覚過敏を抑える処置や、間隔を空ける調整で落ち着くことが多いです。
施術後の食事に制限はありますか?
薬剤が作用した直後の歯は着色を受けやすい状態です。しばらくはコーヒー・紅茶・赤ワイン・カレーなど色の濃い飲食物を控えます。喫煙も同じように控えたい習慣です。
白さを長持ちさせる方法はありますか?
定期的なクリーニングで表面の着色を落とすこと、着色しやすい飲食物のあとに口をゆすぐこと、自宅でのケアを組み合わせることが挙げられます。何もしなければ徐々に色は戻るため、維持まで含めて計画を立てておくと安心です。
まとめ|速さで選ぶか、持ちで選ぶか
オフィスホワイトニングは、高濃度の薬剤に光を当てて色素を分解する施術です。1回でも変化を感じられることが多く、期限がある場面に向いています。
一方で、施術直後の白さには一時的な要素が含まれ、実際の結果は数日後に落ち着いた色で判断します。持続は3〜6ヶ月程度と短めで、到達できる白さはもとの歯の性質にも左右されます。速さを取るか持ちを取るかは、目的と予定次第。まずは黄ばみの原因と、自分の歯で期待できる範囲を確かめるところから始めてみてください。
東京池袋矯正歯科のホワイトニング
通院の負担を抑えたい方に向けて、オンライン診療と自宅でのケアで進めるホワイトニングをご用意しています。3Dスキャンで採得した歯型からオーダーメイドのマウスピースを作成し、歯科医師の診断のもとでホワイトニング剤と知覚過敏抑制剤をお届けします。
- 診察はオンラインで完結。マウスピースをお持ちの方は来院いただく必要がありません
- 歯型に合わせたオーダーメイドのマウスピースで、薬剤を歯の隅々まで行き渡らせます
- しみる症状に備えた知覚過敏抑制剤を同梱。経過はLINEでご相談いただけます
※ホワイトニングは自由診療(保険適用外)です。
・治療内容:マウスピースを用いたホームホワイトニング
・標準的な費用:初月22,000円(税込/マウスピース作成を含む)、2ヶ月目以降11,000円/月(税込)。マウスピースをお持ちの方は初月11,000円(税込)
・主なリスク・副作用:施術中や施術後に歯がしみる(知覚過敏)、歯ぐきの一時的な白濁や刺激感、時間の経過にともなう色調の後戻りが生じる場合があります
・受けられない場合:無カタラーゼ症の方、妊娠中・授乳中の方、未治療の虫歯や重度の歯周病がある方などは受けられない場合があります
・効果の感じ方や必要な期間には個人差があります

