前歯や八重歯など一部の歯並びに不満やコンプレックスをもつ方は少なくありません。
全体矯正とは違い、部分矯正は適応症例は限られますが費用は抑えられます。
この記事では、部分矯正について解説。治療にかかる費用、部分矯正ができない症例なども具体的に紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
部分矯正とは?
部分矯正は「前歯だけ」「前歯のすきっ歯」など、気になる一部の歯だけを動かす矯正方法です。
矯正方法や対象とする歯の本数によって変わりますが、一部の歯列だけを矯正するため全体矯正よりも費用や矯正期間を抑えられます。
軽度から中度の出っ歯(軽度)やすきっ歯などが適応症例で、全体矯正後の後戻りにも対応しています。
部分矯正ができる矯正の種類を紹介
部分矯正には、ワイヤー矯正(表側矯正・裏側矯正)とマウスピース矯正の大きく2種類の治療方法があります。
それぞれの治療方法と特徴について解説します。
表側矯正(ワイヤー矯正)
表側矯正の部分矯正は一般的に、治療したい2~6本程度の歯(犬歯から犬歯の間)にワイヤーとブラケット(ワイヤーを通す装置)を装着します。
表側矯正は矯正装置が目立ちやすいですが、そのぶん歯磨きなどの口腔ケアがしやすいのが特徴です。
裏側矯正(ワイヤー矯正)
表側矯正と同様に、治療したい2~6本程度の歯(犬歯から犬歯の間)にワイヤーとワイヤーを通すブラケットを装着します。
ただ、裏側矯正では、舌側にブラケットとワイヤーを装着するため、矯正をしていることが周りに見えることはほとんどありません。
一方で、鏡を使用しても自分で矯正器具を目視しづらいため、口腔内のケアがしにくいというデメリットです。
マウスピース矯正
透明な樹脂製のマウスピースを装着することで、対象の歯を徐々に動かしていきます。
マウスピースを装着しても見た目に大きな変化はなく、取り外しができるので口腔ケアもしやすいでしょう。
また、ワイヤー矯正よりも適応症例が限られますが、重症でなければマウスピース矯正で部分矯正をすることが可能です。
部分矯正にかかる費用は?
治療したい歯の本数や歯並びの程度によりますが、部分矯正の費用相場は以下の通りです。
部分矯正は一般的に、全体矯正の半分〜1/3程度に費用を抑えられます。
部分矯正 | 全体矯正 | |
表側矯正 | 30~60万円 | 60~130万円 |
裏側矯正 | 40~70万円 | 100~170万円 |
マウスピース矯正 | 10~40万円 | 60~100万円 |
部分矯正ができない症例はある?
部分矯正の対象となるのは基本的に軽度~中程度の不正咬合(歯列の乱れ)で、具体的にはすきっ歯や出っ歯、全体矯正後の後戻りなどの改善が見込めます。
<部分矯正適応外になる症例>
- 重度の出っ歯
- 歯が重なりが大きく、スペースが確保できない歯並び
- 開咬(歯を噛み締めても隙間ができる状態)
- 骨格に起因する不正咬合(上顎、下顎の発達による問題)
自分の歯並びが部分矯正の適応になるか、カウンセリングや診察を受けて歯科医師と適切な治療プランを検討しましょう。
部分矯正に関するよくある質問(FAQ)
部分矯正は後戻りしやすい?
「部分矯正だから後戻りしやすい」わけではありません。後戻りの多くは、保定期間にリテーナーを適切に装着しないために起きてしまいます。
また、舌で歯を押してしまう、歯を食いしばるなど、悪癖によって後戻りが起こるケースもあります。
部分矯正で噛み合わせは良くなる?
部分矯正は、あくまで軽度の歯列のずれを改善する治療法です。
噛み合わせを考慮して治療計画が立てられますが、部分矯正では噛み合わせ全体を整えることはできません。噛み合わせが悪いケースでは一般的に、全体矯正や外科的治療が行われます。
部分矯正で失敗することはある?
部分矯正で望む結果が得られるかは、矯正前の歯並びや選択する治療プランによります。
本来、全体矯正すべきところを無理に部分矯正で治療すると、結果として望んだ結果を得られないこともあります。いずれの方法にしても、自分に合った矯正治療を受けることが失敗のリスクを減らすことにつながります。
部分矯正で前歯のコンプレックス解消をしよう
部分矯正はワイヤー矯正(表側・裏側)、マウスピース矯正から矯正方法を選べます。
しかし、部分矯正では重度の歯並びの乱れを治療することは難しく、軽度〜中等度の歯並びにのみ適応可能です。
部分矯正を検討している方はまず、歯科医師の診察を受けて、自身の歯並びが部分矯正で治療可能かどうか相談しましょう。
当院では部分矯正の適性診断を無料で実施しています。ぜひお気軽にご予約ください。